「書くこと」と「『意識高い系』という病」を読了して
今週のお題「書くこと」と「『意識高い系』という病」という本を読んだ感想です。
「意識高い系」と呼ばれる人々の存在をご存知ですか?
「意識高い系」という言葉は、セルフブランディング、人脈自慢、ソー活、自己啓発など、自分磨きに精を出し、やたらと前のめりに人生を送っている若者たちのことを指します。
では就活で成功したかのように見える「意識の高い学生(笑)」は、社会で活躍できるのか?という疑問を持つ著者の常見陽平さん。
結論から言うと、NOである。まず、この手の「意識の高い学生(笑)」、就活を前のめりに取り組んでいた学生ほど、社会に出た際にギャップに苦しむということに注意したい。と言うのも、社会人に会ったり、セミナーに積極的に参加したりしたところで、学生時代はお客様にすぎない。
・・・また、これら就活を楽しみ、内定が出た学生が、選考で正当に評価されたかどうかは怪しい。と言うのも、前のめりに目立つ取り組みをしている学生は、見栄えがいいからだ。
ネット上などで、「優秀な若者ほどすぐに会社を辞める」という言説が出回っている。優秀な人には、その企業が物足りなく感じたり、先輩の姿を見て幻滅したり、元々独立志向が強かったり・・・と、もっともらしい理由はいくつもあるのだが、単にこれまで居心地のいい世界でリーダーシップらしきものを発揮して天狗になっていただけではないかと思うのだ。
企業の採用担当者さんは「テニサーに所属していました。バイトは居酒屋で接客を学びました。コミュ力はあります。大学では英米文学の奥深さを学んでいました。仕事には直結しない学部ですが、社会人になったら頑張ります!」とか言う大学生活を謳歌していた学生を採用したほうが、長い目で見るといいのかもしれないということですって。
即戦力()は即効性はあっても、効き目長持ちではないのです。これは薬と一緒ですね。
どうして著者が「意識高い系」を批判するのかと言うと、自分もかつて自分磨きばかりしていた「意識高い系」だったからとのこと。
ただ、別にこの本は意識が高い人を批判する本ではない。俗流若者論の本だという批判もあるだろう。ただ、私の想いとしてはそうではない。思わずいじりたくなる意識高い系の人たちというのも、絶対数はどうやらそれほど多くいるわけではなく、象徴的な行動だけが一人歩きをしていることを伝えたかったのである。
ある意味、「意識の高い学生(笑)」というのは時代の被害者なのかもしれない。
弱さをさらけ出すこともできず、強い自分を演じ続けなければいけないのだから。この「意識の高い自分を演じ続けなければいけない時代」こそ、現代の日本が抱える問題のひとつとも言えるのだ。
ちなみに、本を読む人はいちいちSNSやブログで読んでいますアピールをしない、と本に記されており、私も、もちろん「意識高い系」に所属していることに。
ただ、私がブログで読んだ本について書くのは、単に記憶力が悪いから備忘録のように利用しているのと、同じ世代の人や若者と接するおっさんに刺激を与えたいからなのです。
意識高い若者とおっさんにスパイスを与えるのに、なんとはてなブログは最適だったのです!
誰からもお褒めの言葉や批判もされないけれど、こっそり覗かれているこのブログ、ただの意識高い系ブログと揶揄されないようにこれからも更新し続けたいものである。
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